失敗しない絵本の選び方

この記事は約10分で読めます。

 お子さんが居る人もそうでない人も、絵本を買った経験がある人は、絵本を選ぶのにすごく迷ったりしませんでしたか?

 子どもが読む用であったり、親戚へのプレゼントであったり、お友だちのお子さんへの贈物だったり、最近は大人の絵本というジャンルも増えているので自分用として選んだことがある人もいるかもしれませんね。

 だけど、絵本と一口に言っても種類は豊富だし、対象年齢のようなことが書かれていたり、そもそも何歳になったらどのくらいの絵本が読めるのかも分からない! ・・・・・・なんて、書店で頭を抱えた人も多いのではないでしょうか?

 今回は、そんな絵本の失敗しない選び方のコツを3つお伝えします。この記事を最後まで読むと

・絵本の対象年齢は参考になるか?
・絵本のプレゼントで失敗しない3つのコツ
・保育士おすすめの絵本3点

 これらについて理解することができます。すぐにでも実践できることばかりですので、ぜひ最後までご覧ください!



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結論:絵本選びに不正解はない。でも・・・

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 まず、大前提として絵本を買う時に知っていて欲しいことは、絵本選びに不正解はないということです。

 あなたが読む人のことを想って、考えて選んだものであれば、どの作品を選んだとしてもきっと、かけがえのない宝物になるでしょう。

 プレゼントは「誰かの為を想って贈る」というそれだけで素敵なことです。贈る相手のことを考えながら、迷ったり、お店に行ったり、見比べてみたり、選んだプレゼントはそれだけでもう手の平から零れる程の価値があります。

 とは言え、絵本というものが「絵」と「文章」、そして「内容」によって、色々なことを伝える為のツールである以上、「読みにくい」、「好みではない」、「集中しにくい」など、純粋な好みの問題も含む「合う合わない」が出てくるものです。

 せっかくのプレゼントや、自分の子どもに読んで欲しい絵本であるならば、どうせならその人に合う絵本を選びたいものですよね。

 そこで、今回は絵本選びに失敗しない為にまず抑えておきたい「絵本の対象年齢」と、「年齢ごとのおすすめテーマ」を簡単に解説します。

 そして、失敗しない絵本選びが出来るようになった上で、より贈る人に「合う」絵本を探す為の3つのポイントを紹介します。

 キーワードは「モチーフ」、「読みやすさ」、「何を伝えたいか」ですよ。

絵本の対象年齢は参考にしても良い?

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 絵本のほとんどには、「対象年齢」というものが背表紙や裏表紙などに記載されています。

 「0・1・2歳向け」、「4歳から」、「小学生から」のように、かなりおおまかに分けられていたりするものの、これを参考にしてみた人もいるのではないでしょうか?

 ですが、買う前に観た対象年齢と、実際に絵本を読んでみて感じた印象とで、少しかけ離れた年齢が記載されていたように感じたことはありませんか?

 恐らく出版社と作者の意向、内容など、非公表の基準は存在するのだと思いますが、実は「対象年齢」の明確な基準は公表されていません。

 内容や作品の長さ、ひらがな表記か?漢字も含まれていてルビ(読み仮名)が振られているのか?、文字の多さ、テーマなどによって、分類されているのだとは思うのですが、明確に「この年齢!」、「この絵本は〇歳向け!」というような分類ではないように感じます。

 ただ、本当に初めて絵本を選ぶという場合には、対象年齢に合う絵本でまず絞って、それらの中から、更に好みや、これから紹介するポイントもふまえて選んでいくというのは良いと思います。

 ただし、「対象年齢」だけを見て絵本を選ぶのは少しリスクが大きいと思っています。 「こんなに難しい内容なのに2歳も含まれているの?」、「これって小学生が興味持つかな?」など、絵本から受ける印象と記載されている対象年齢とにギャップがあるものも多いからです。

保育士は対象年齢を参考にする?

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 保育士は保育園で多くの絵本を読みますし、個人でも好きな絵本や受け持ちのクラスに適した絵本というものを持っていたりします。

 日常的に絵本を扱う保育士は、絵本に記載された「対象年齢」を参考にしているのでしょうか?  結論を言ってしまうと、保育士も「対象年齢」だけを見て絵本を選ぶということはしません

 全く参考にしないわけではありませんが、自分で絵本を吟味していく中で、
受け持っている子ども達の成長や興味に合うものを選んで、内容や読みやすさなどを確認した上で、購入前の最終確認として「対象年齢」を確認することもあるかな?というくらいです。

 これは、やはり記載されている対象年齢と、実際に子ども達の前で読んでみた時の反応などにギャップがある為だと思います。

 では、対象年齢はあくまでも、絵本を選ぶ前に、あまりにもかけ離れた年齢の内容を選んでしまわない様にするための指標と考えるとして、 その中から、絵本を読む相手にマッチした作品を探すにはどうすれば良いのか?

 贈る相手に合う絵本を選ぶ時の3つのポイントを紹介します。

絵本選びのポイント1.好きなモチーフが使われているか?

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 まずは、子どもが好きなモチーフから選んでみると、分母が絞れて、選びやすくなります。

 大きく分類すると「動物」、「人間」、「虫」、「おばけ」、「草花」、「乗り物」などは絵本のキャラクターのモチーフとして人気があります。

 更に、動物の中でも「ひつじ」、「ひよこ」、「あひる」、「うま」など沢山のお話があるので、「子どもが好きな動物の絵本」と決めるだけでも、かなり選びやすくなりますし、また読む子どもにとっても合う作品を見つけられる可能性が高くなります。

 絵本は上手に使うことで子ども達の興味関心を深めたり広くしたりすることができます。

 好きなモチーフのものをどんどん読んで、興味関心を深めていって、そこから図鑑を見るようになったり、実際に自分の目で見に行く。 ・・・・・・という流れもとても良いと思います。

 例えば「電車」などは、子ども達も大好きで、それでいて特定の車両を目的としないのなら、比較的簡単に実物を見ることができます。絵本という間口を上手く使って、興味関心をもって、更に深めて、次の活動にまで導いていくというのも良いですね。

 また、何か苦手なものがある子なら、それに興味を持ってもらう為に、まずはかわいい絵本から入って、関心が出てきてから実際に見たり、触れたり、調べたりする、なんていう流れも、自然な形で苦手克服に繋げることができるので良いのではないかなと思います。 

ジャケ買いもアリだけど注意が必要

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 本屋さんで選ぶ際に、絵本の表紙だけを見てインスピレーションで買ってみるというのはどうでしょう?

 もともとお家に絵本が沢山あって、更に買い足したい。そんな場合には、表紙で選ぶのも面白いと思います。

 ママのインスピレーションで選んだ絵本と、子どもがインスピレーションで選んだ本を買って帰って、読み比べてみるのも楽しそうですし、会話も弾みそうです。

 ですが、あまり絵本がおうちになくて、これから子どもに絵本に興味を持ってもらいたい、とそう考えているならば、あまりに早い段階から表紙のみで選ぶのは少しリスクがあるかなと思います。

 買い与える1冊目を確実にヒットさせろ!とまでは言いませんが、やはり興味関心を持ってもらう時には、なるべく早いうちに良い印象を持てるようにしたいものです。

 1冊目をジャケ買いして、それが子どもの関心を全く引かなかったりしたら、すぐにまた新しい作品を買うことになりますし、たまたま合わなかっただけで絵本そのものへの関心が無くなるなんてことになると、悲しいですからね。

絵本選びのポイント2.読みやすいか?

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 絵本選びで意識したいポイントの2つ目は、絵本を読む人にとって読みやすいかどうか?です。

 特に小さい子にとっては、絵本をめくって絵を楽しむのも大事ですが、基本的には周りの大人が「読み聞かせ」を行うことが多いと思います。その時に、読み聞かせをする人が、スムーズに読めるものかどうか?というのも意識して見ておきたいところです。

 子どもの絵本は、幼い子に向けた作品であるほどに「ひらがなが多く」、「文字数が少ない」傾向にあります。

 幼児さんが好きな「シンデレラ」や「赤ずきん」、「桃太郎」などのような物語のある作品になると、ページ数も増え、漢字にひらがなで読み仮名が振ってあるものが見られ始めます。小学生向けになると、かなりの長文で、本も厚みが出てきて、簡単な感じであれば読み仮名も無くなったりします。

 子どもが集中して聞くことができるボリュームかどうか、というのもチェックしておく必要があります。それと同じくらいに、読み手になる人にとっても苦にならないボリュームかどうかは、読み聞かせを続けていく上で大切なことです。

 また、文章と文章の行間が読みやすいかどうかも見ておくと、スムーズに読み進めることができますし、文字を目で追う時のストレスも減らすことができます。

 文字が詰まっている方が追える人もいるかもしれませんし、ある程度の行間や文字の隙間がある方が読みやすい人もいると思うので、実際に絵本を開いて少し読んでみてチェックするのが良いのではないかなと思います。

文章の行間が狭いと目で追いづらい

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 これは、子ども達が段々と文字を覚えてきて、自分で簡単な文章や、読めるようになった文字だけを読む時に注意したいのですが、あまりに文字の間が詰まっていたり、行と行がみっちりと隙間ないと文字を上手く追えないということが起こります。

 慣れや、文章の理解が深くなることによって、自然と改善していく問題ではあるのですが、最初は見やすい大きさで、読みやすい、目や指で追いやすい行の間隔のものがベターかなと思います。

 子ども達は読み聞かせを続けたり、生活の中で色んな看板などを見たり、大人の見ているもの読んでいるものを見ていく内に、自然と文字への興味が出てきます。

 自然と出た興味というものは、周りの大人が導いた興味よりも深くなることが多いので、文字への興味を大切にして、文字の理解、文章への興味へとつなげていきたいものです。

 レイアウトとして読みづらいことを「文章を読むのは苦手、難しい」と思ってしまうのは、とても勿体ないことなので、読み手として読みやすいかと同時に、子ども達が読む時にも読みにくさがないかは事前にチェックしておきたいですね。

絵本選びのポイント3.テーマで選ぶ

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 少し絵本選びに慣れてきたら、ぜひ絵本の作品のもつ「テーマ」で選ぶこともしてみて欲しいなと思います。

 作品の持つテーマは「家族」や「友情」、「ルール」、「正義」、「正直な心」・・・・・・など、作品に作者が込めた願いが入っています。  テーマで選ぶという事は、言うなれば子ども達に気付いて欲しい願いを贈るということです。

 優しい子になって欲しいと願って「友情」をテーマにした作品を選ぶのも良いですし、嘘をつかない子になって欲しいと願って正直者が幸せになる作品をを選ぶのも良いと思います。

 でも、「作品がもつテーマなんて分からない!」、「私はこう感じたけど正解かどうかは分からない!」と思うかもしれませんが、「作者が込めた願い」がそのまま「読者の感じる願い」でないことは珍しいことではありません。

 賛否分かれるものもあるかもしれませんが、読んで感じたことを子どもに伝えるのは間違ったことではないと思います。そして、それを受け取った子どもがまた異なる願いを感じたとしてもそれも良いのだと思います。

まとめ

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 今回は失敗しない絵本選びに意識したい3つのポイントと、絵本に記載された対象年齢について解説をしました。

 絵本選びに不正解はありません。自分の子どもに読む時も、誰かにプレゼントをする時も、絵本を購入する先には子どもの笑顔があるはずです。

 と同時に、絵本が何かを伝えたり、楽しませる為のツールである以上は、合う合わないといったことが出てくるのもまた事実で、だからこそ選ぶのが難しかったりします。

 そんな時には、今回紹介した「好きなモチーフ」が使われているか、読みやすい文章や表記になっているか、扱っているテーマは子どもに伝えたいものと合致しているかどうかを意識して選んでみると、うまく子どもに合う絵本と巡り合えるのではないかと思います。

 初めて絵本を購入する時には、対象年齢で絵本を絞ってから、選ぶというのもありありです。肩の力を抜いて、楽しんで選んでみてくださいね。

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