人見知りする赤ちゃんとの上手な関わり方[毎日子育て小話day3]

この記事は約13分で読めます。

 はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。

 いつの間にか今年も終わりを迎えようとしていますね。

 年末年始は寒波が来ていたり、まだまだ新型コロナのオミクロン株の動向にも注視したいところですが、みなさんが大切な家族と一緒に、健やかに楽しく年を越せることを願っております!

 さて、3日間通しで扱っていた「人見知り期」については、今回で一区切りとなります。

 ですが、まだまだ話せていないことも沢山あるので、また機会を設けて解説出来ればと思います。

 では、前置きは長くなりやすいので、さっそく解説の方いってみましょー!

人見知りする子どもとの上手な関わり方

 前々回の記事では、[人見知り]が必要なものか?大人の人見知りとの違いとも比較しながら解説し、前回はそれを踏まえた上で、人見知りへの対処法を厳選して3つ紹介しました。

 今日の話をより深く理解するために、まずは、軽くこれまでのおさらいをしましょう。

これまでのおさらい

人見知りが必要か?どのように対処したら少し楽になるのか?詳しくは、前々回と前回分の記事を見てもらえればと思いますが、要約するとそれらの答えはこうなります。

人見知りとは?

  • 人見知りとは「安心できる人」と「知らない人」を区別できるようになった成長の証
  • 赤ちゃんの人見知りは、個性や特徴ではなく発達上誰もが経験する一過性の反応がみられる時期
  • 赤ちゃんの人見知りは必ず、時間と成長と共になくなる(緩和されていく)もの

人見知りする子への対処法3選

  1. 人見知りについて正しく理解する
  2. 身体にあった抱っこ紐などの補助具を選ぶ
  3. ”いつもの”玩具や音楽で安心感をもてるようにする

 1.正しい知識を身に着けると、赤ちゃんが知らない人を警戒したりママから離れると激しく泣いたりすることが、必要な反応であることが分かります。

 そして、必ず人見知りはよくなるという見通しが持てるので心の余裕になります。

 2.人見知り期は赤ちゃんの機嫌にばかり意識が向いてしまいがちですが、それと同時に赤ちゃんを抱っこしたりする時間が多くなり、身体への負担も大きくなりやすい時期だということも特徴の1つです。

 たかが抱っこと思うかもしれませんが、激しく泣く赤ちゃんを長時間抱っこすれば心労も大きく、身体への負担も相当なものになります。

 なので、自分に合った抱っこ紐などを選ぶことで、普段からの疲労を軽減しましょう。

 3.赤ちゃんが慣れ親しんだ玩具や音楽を普段から用意しておくと、日々の遊びだけでなく、赤ちゃんの機嫌が悪くなった時の心強い助けとなります。

 玩具のオススメは、赤ちゃんが片手で掴むことができて、誤飲の危険の無いものを。

 音楽は赤ちゃんの好みで基本的にOKですが、安心させる目的なので静かな曲調の方が良いかもしれません。

感染対策にもなる。おもちゃのサブスク

おもちゃのサブスク。
定期的に新しい玩具に触れる経験は、レンタルサービスならではのメリットです。
回収された玩具は、消毒を徹底し清潔な状態で次のお宅の、お子さまと出会いにいきます。コロナ禍での学びは感染対策を一つ進歩させました。

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人見知りは場数を踏めば治る?

 こんな話を聞いたことはありませんか?

 「人見知りは慣れだよ!泣いてもいいからどんどん知らない人に会わせて、経験いっぱい積んでいけばその内治るよ!」

 果たして本当にそうでしょうか?

 答えは、無暗に場数を踏んでも人見知りは治らないし、無理をしたことで人見知りの時期が延びてしまうリスクもあります。

 人見知り期にこそ、安心できるママや家族とたくさん過ごして、たくさんのスキンシップを取り、知らない人と会う為のパワーを溜めて、

 赤ちゃんの機嫌のよい時に、少しずつ人と会う機会を持つことが大切になります。

人見知りは大好きな人=”安全基地”の存在で緩和する

 人見知り期は、これまでに開設したように「個性」や「特徴」ではなく、「発達上の必要反応」です。

 なので、無闇に場数を踏んだり、たくさんの人と会う経験を積んだから、人見知りが収まったり、程度が軽くなるという単純なものではありません。

 とはいえ勿論、家庭の中で閉じ込めるように家族とだけ過ごすことが良いということでもないわけです。

 あくまでも理想的なバランスとしては、普段は家族といっぱい遊んで心のパワーを溜めていって、赤ちゃんに無理のない範囲で機嫌の良い時などに、家族の親しい人くらいから徐々に経験を積んでいくことです。

 例えば、ママの友達に会ってみたり、親戚に顔を見せに行ったり、公園や児童館などで近い月齢のお友だちと同じ場所で遊んでみたりするのも良いでしょう。

 赤ちゃんのタイミングに合った時に、良い経験を得られるかそうでないかに大きくかかわるのが、”安全基地”の存在が大きく関わってきます。

 次は「安全基地」とはどのような存在なのかについて詳しく見ていきましょう。

安全基地とは安心できる愛着関係を結んだ存在

 安全基地というのは、秘密基地の様な物理的な基地ではなく、ママをはじめ家族など、赤ちゃんが大好きで安心できる人のことです。

 その人が見てくれることで、安心して遊ぶことができる。

 その人の声が聞こえるから、穏やかに過ごすことができる。

 その人が居てくれることで、少し遠くまで探索しようと思えたり、関わりのない人と関わろうと意欲が持てる。

 そうした赤ちゃんにとって心の拠り所であり、元気の源とも言えるような存在が安全基地という存在です。

 では、そんな安全基地という存在になるにはどうすれば良いのでしょうか?

普段からの関わりが安全基地という存在の基盤になる

 文章で見てみると、もの凄い高尚な存在の様に思えてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。

 では、安全基地という存在になる為にはどうしたら良いのでしょうか?

 答えは、すごくシンプル。

 普段から赤ちゃんとの関わりを多く持ち、コミニュケーションやスキンシップをいっぱいいっぱい重ねる。

 これだけなんです。

 そんなんで良いのなら、世の中のママやパパはみんなそうじゃないか!と思われるかもしれませんが、その通り。

 一部の虐待を犯すような不適切な関係をもつ人を除いて、赤ちゃんとしっかりと向き合っているママやパパはみんな知らずの内に、お子さんにとっての「安全基地」となっているのです。

 それでも、自分はまだそんな存在にはなれていないと自信が持てない人は、今日から次ことを意識して赤ちゃんと関わってみてください。

 難しいことは一つもありません。

 赤ちゃんとたくさん遊んで、たくさん見つめ合い、たくさん喋りかけ、たくさんスキンシップをとりましょう。

 そして、赤ちゃんが困った時にかけつけ、赤ちゃんが喜んでいる時に一緒に楽しみましょう。

 ここにあげたことを実践する為に、無理をする必要はありません。

 赤ちゃんとの関わりに集中するあまり、家事や仕事が疎かになることはきっと赤ちゃんも望んでいませんからね。

 「たくさん」は、人によって家庭によって違います。みなさんなりに、よく関わっていると思えたら十分なんです。

 これが、僕の思う「安全基地」という存在への1番の近道になります。

 その家庭の中の、それぞれの役割を大切にしながら、赤ちゃんとの時間が取れる時に、意識してめいっぱい楽しむ。このくらいの心づもりがあれば十分です。

 子育てには、誰もに共通した正解がありませんし、家族のペース、子どものペース、ママのペース……それぞれのペースを守ることが、子育てを辛く感じない為の1番効果的な方法なのです。

特定の人への人見知りには〇〇が効く!

 「人見知り期」の悩みの中で、保育園でもよく相談されるのが特定の人への人見知りです。

 例えば「パパ見知り」や、「おじいちゃん見知り」、「おばあちゃん見知り」、また「男性見知り」などはよく聞きます。

 おそらく、こうした悩みへの多くの回答は、赤ちゃんに無理のない範囲でそうした人と会う機会を増やしましょう、というのものが多いかなと思います。

 確かにそれは間違ってはいないのですが、きちんと伝えるには少し説明不足だと個人的には考えています!

 そうですよね、「人見知り期」は無暗に経験を積めばなんとかなるものでは無いからですよね。

 ここまでの解説を読んでくれた方は、きっと僕に言われる前から分かっていたのではないかと思います。

 では、どこが説明不足で、どんな説明を加えたら「特定の人への人見知り」に効果的な対策となるのかというと、たくさん関わる経験を積むために、

 安全基地となる存在が一緒に居ることが必要という点と。

 赤ちゃんと特定のその人にばかり目がいってしまいがちになるけれど、安全基地となる人と特定のその人との関わりも同じくらいに重要である。という点です。

 それではその2点について、少し詳しく解説していきます。

赤ちゃんの社会は安全基地を軸に広がるもの

 赤ちゃんの世界というのは、まずは「自分」の存在と、衣食住を「世話をしてくれる人」という、すごく狭い社会から始まります。

 それから半年ほど経つ頃に「人見知り期」にさしかかり、「自分」と「安心できる人」そして「それ以外の人」と少し社会が広がりを見せ、

 人見知り期が終わる頃には、「それ以外の人」が更に「興味のある人」、「興味のない人」のように区別されるようになってきます。

 そして、成長と共に、色んな人に出会い、更に社会が広くなっていくのです。

 大人になると、自分を軸に社会を広げたり、友人を軸にしてそのお友達に会ったりすることがありますよね。

 ですが、人見知り期の頃の赤ちゃんにはまだ「自分」か、「安心できる存在」しか軸がありません。(「それ以外の人」は軸になり得ないので)

 人見知りをされてしまう人というのは、言うなれば”赤ちゃん自身の軸では”折り合いがつかなかった人。とも言えます。

 だったら、もう一つの軸から、その人との関りを深めれば良いのです。

 それが、ここで紹介する特定の人への人見知りに効果的な方法、「安心できる存在」を軸にして赤ちゃんの社会を広げるということです。

具体例:パパ見知りへのママの対応

 具体的には、赤ちゃんが見ている時に、安全基地となる人が人見知りされている人と仲良くする。これだけです。

 例えば、パパ見知りをされているパパと、安全基地になっているママが仲良くする。ということになります。

 この時に赤ちゃんはママに抱っこされてても良いし、少し離れた所で1人で遊んでいても大丈夫です。

 とにかく、特定の人見知りをされている人と、赤ちゃんにとって信頼出来る人が、赤ちゃんと同じ空間の中でよくコミュニケーションを取ることが大切なんです。

 たったそれだけ?と思うかもしれませんが、実はすごく効果があります。

 赤ちゃんは社会的な動物で、周りをよく見ています。

 そして、自分の身に何かあった時に守ってくれる、安全基地となる人のことはより注視するようになっています。

 なので、ママがにこやかに穏やかに話している姿を見ることで安心して、ママが楽しそうに話している人自分にとっても危険が無い人だということを、無意識に察することができるんです。

 勿論、その日のうちに完全に人見知りされなくなる、なんてことはありませんが、無理に関わったり、泣いているのに抱っこさせ続けたりしてみるよりも、効果が大きく、何よりも赤ちゃんへの負担が少ない関わり方になります。

 もし、身近に特定の人見知りされる人が居たら、まずは赤ちゃんと同じ空間で穏やかに過ごす。

 これだけをしてみてください。最初は警戒したり、目が合うと泣いてしまったりすることもあると思いますが、次第に同じ空間でも遊ぶようになり、いつかは好奇心が勝って赤ちゃんの方からその人を見つめたり、近寄ったりするようになるはずですよ。

人見知りの激しい子を施設に預けるのが不安

 最後に、赤ちゃんを保育施設などに預けることが多い方が感じる悩みや不安に触れて終わろうと思います。

 お仕事の都合や、家庭の都合で産後すぐに働いたり、介護や看病があって、どうしても子どもを預ける必要があるケースも少なくないと思います。

 リモートワークで、家にいるけれど手が離せないというケースも近年は増えていますよね。

 人見知り期になると、それまで平気だった保育施設の先生に人見知りしたりすることもありますし、そもそもママと離れるのが嫌で登園時に激しく泣く子も多いかと思います。

 そんな我が子の姿に後ろ髪をひかれながらも、やらなければならないことと向き合うことに苦しさや、葛藤を感じている方もいるのではないでしょうか?

安心するのは難しいけど先生を信頼してみる

 保育施設に預ける時には、人見知り期でなくても不安や寂しさから泣いてしまう子は年齢を問わず多いです。

 朝早くに用意して、一緒に登園して、いざ離れる時に激しく泣かれてしまうと、子どもに申し訳ない気持ちになったり、不安になったり、保育施設で楽しく過ごせているのか?と疑う心も出てくるかもしれません。

 まず、1番にお伝えしたいこととして、どんなに朝に激しく泣いた子でも、日中に楽しく過ごせる時間が必ずあります必ずです

 いくつか例外があるとするならば、体調を崩している場合や、ほとんどないし、あってはならないのですが保育施設に重大な問題がある場合です。

 また、登園時に泣いてしまうことが多い子も、担任の先生だったり、好きな先生なら泣かない、泣いてしまっても好きな先生と過ごすことで落ち着く場合がほとんどです。

 保育施設には、それこそたくさんの玩具や音楽があり、壁面には可愛い飾りがあり、自分が作った製作などが貼られていたりします。

 こうしたものは、子どもたちの興味を引きやすく、慣れ親しんだものに安心感をもちやすいように設定しているものです。

 朝は激しく泣いて、午前中は好きな先生に甘えて、お昼寝起きで泣いてしまっても、おやつを食べてからはニコニコ。こんな感じで生活をしている子どもたちは、本当によく見られることなんです。

 なので、なかなか保育風景を見たり、保育施設で過ごしている子どもの姿を見るということが難しいので、安心するのは難しいかもしれません。

 ですが、保育施設は子どもたちに関する専門家が複数いて、家庭よりも多くの玩具や音楽で溢れ、安心を感じ、見通しをもつためのデイリールーティンがあります。

 子ども達が安全に、安心しながら、楽しく過ごす為の施設が保育施設であり、専門的な知識と技術をもって子どもたちと関わるのが保育士などの先生になります。

 そうした部分を信頼してもらえると、安心するまではいかなくても少しだけ不安が和らぐのではないでしょうか

それぞれのペースで「人見知り期」と向き合う

 人見知りをする子どもとの関わり方として、人と関わる経験の持ち方、特定の人見知りへの効果的な方法、そして人見知りする子を保育施設へ預ける時の心持ちについて解説しました。

 人見知りは発達上の反応であり、個性とは異なるので無闇に場数を踏んで経験を積めば良くなるというものではありません。

 勿論、だからといって誰とも関わりを持たずに保護することが良いわけではなく、赤ちゃんや家族のペースで調子が良い時には誰かに会ったりしてみる。というのがバランスの良い経験の積み方かなと思います。

 特定の人への人見知りは、赤ちゃんとの関係性が難しい場合があるので、安全基地となるママや家族がその人とコミュニケーションを取る姿を見せるようにしてみましょう。

 ママがにこやかに話しているなら、この人は安全かもしれない?と段々と赤ちゃんが感じると、自分から近づいたり、じっと見つめたりするようになります。

 即効性はありませんが、じわじわとしっかり効いてくる関わり方なので是非今日から実践してみてください。

 また、登園時に泣いてしまう子も、日中は穏やかに過ごすことがほとんどで、体調が悪いなど特別な理由がない場合には、日中の多くで泣いたり機嫌が悪いことがあっても、どこかの時間では必ず穏やかに過ごしたり、笑顔が見られます。

 泣いている我が子と離れるのに、安心してくださいというのは酷かなと思うので、せめて保育施設には専門家がいて設備も整ってるから信頼してみよう。

 そう思ってもらえたら良いなと思います。

 今回で[テーマ:人見知り]は一旦区切りとなります。明日からは、[テーマ:おもちゃ]で話をしようと思います。

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