[テーマ:子育てと心]心のしなやかさ「レジリエンス」とは?[day12]

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はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。

あまり、触れないで置こうと思っていたのですが、オミクロン株の急速な拡大が心配になってきましたね。

これまで通りの感染症対策をしつつ、それぞれのお住まいの地域の動向を見ながら、生活と自粛とのバランスを取ってもらえればと思います。

また、海外の事例で、子どもがコロナとインフルエンザに同時にかかるコロフル感染が報告されたようで、この冬は一層の対策をしてもらえたらなと感じています。

この数年はコロナによって感染対策の意識が向上したことで、インフルエンザなどの感染症も抑えられていました。

少しそれに甘えてしまってというか、インフルエンザワクチンは今年は良いのでは?なんて、考えたりもしたのですが、やはり万全の対策と、それを底支えするワクチンの摂取も同様にしていきたいなと思いました。

閑話休題。

さて、今回は4回に渡って[子育てと心]をテーマに、メンタルケアやメンタル予防の考え方であったり、”心の強さ”とはなにかについて触れていきます。

1回目の今日は、近年注目されている「心のしなやかさ(レジリエンス)」とはどんな考えで、しなやかさを身につけるにはどうしたらよいのか具体的な話をします。

明日2回目は、育児の中でのパパママのメンタルケアについて。

3回目は、子ども達のメンタルケアとメンタル予防の重要性について。

最終4回目では、保育士など保育従事者のメンタルケアなどについて、現場の実態も少し交えて話せればと思っています。

では、[子育てと心]をテーマに、いってみましょー!

心を支える柱を育てよう

メンタルケアと聞いて思い浮かぶことはなんでしょうか?

自己啓発のテーマ?

精神疾患を抱える人の治療?

詐欺まがいのセミナーの講義?

さすがにこれは古い考えすぎましたかね。

そうですね、こうしたものとは違います。

メンタルケアは誰もに関係していて、「人が人らしく生きる」ことを目的に、

「困難に立ち向かう力」つけたり、精神的に「辛くなる前の予防」をしたり、そして今まさに「精神的に辛い人の治療や思考の変換」などをしていく、

こうした心に関連するもの全般を総じてメンタルケアと呼びます。

言い換えるなら、「心を支える柱を育てる」こなのではないかなと考えています。

感染対策にもなる。おもちゃのサブスク

おもちゃのサブスク。
定期的に新しい玩具に触れる経験は、レンタルサービスならではのメリットです。
回収された玩具は、消毒を徹底し清潔な状態で次のお宅の、お子さまと出会いにいきます。コロナ禍での学びは感染対策を一つ進歩させました。

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高い塔ではなくどっしりとした家を作るイメージで柱を育てる

心を支えると聞くと、どうしても「心の強さ」が重要なのだと考える人もいるかもしれません。

それは、半分正解で半分は違います。

近年になって、心の強さに関する考え方は段々と変わってきました。

少し昔では「ストレス耐性」だったり「根性」などが「心の強さ」だと考えられていました。

勿論、ストレス耐性や根性みたいなものも、心の強さの1部ではあるのですが、よくある「刃の例え」のように、ただ強いだけでは折れてしまいます。なので半分正解と言いました。

そして、近年注目されているのが「心のしなやかさ」という、心の強さの側面です。

こちらは古き良き「柳の例え」のような、受け流す力だったり、ストレスの衝撃を弱める力のことを言います。

また、もっと視野を広げてみると、身体をよく鍛えることや、普段からの生活習慣を整えることもメンタルケアであり、「心の強さ」を形成する大切な要素になります。

これらの、どれかに着目するのではなく、こうした沢山の「心の強さ」の形。

言うなれば、「心を支える柱」になるものをなるべく広く多く作りあげながら、少しずつそれらの柱を育てていくことが、メンタルケアでは重要なのです。

なので、どれかひとつが抜きん出て強かったとしても、(ある特定の場面では無類の強さを発揮することもあるかもしれませんが)

様々な場面に対応できなかったり、歪に高くなってしまった柱が崩れ、それを下で支える柱が育っていなかったがために、大きなダメージを受けるリスクもあることを理解しましょう。

それらを踏まえると、少なくとも一般的な生活を送る中では、高い塔を目指すのではなく、低くてもどっしりとした家を作るイメージで

心の支えとなる柱をコツコツと、できるだけ多く、広くに、小さい頃から意識的に作り上げていくのが良いと思います。

なにか大変な事故にまきこまれたり、失恋だったり受験や就職に失敗したりといったネガティブなイベントや、

結婚や大きな成功を収めた時のポジティブなイベントで、すごく強いストレスがかかった時

「うわ、しんどい……けど、まぁ大丈夫!!」と思える、しなやかな心の強さが子ども達や私達を支えてくれるからです。

「心のしなやかさ」の育て方

では、具体的に「心のしなやかさ」を育てる為にはどうすれば良いのかについて解説していきます。

2つのアプローチが必要だと思っていて、心のしなやかさ、つまり柱となる木の「軟らかさ」と、ストレスを受けても、風に揺られた木のように「元に戻る力」

この2つにアプローチしていくことが大切ではないかなと考えています。

「小さな失敗」の経験が「心のしなやかさ」を育てる

様々な書籍や、YouTube、講義などで精神科医や脳科学者なども、心のしなやかさ(レジリエンス)について解説しています。

専門家は共通して「幼い頃から失敗の経験を積んでいくこと」が大切で、それが心のしなやかさを身につける具体的な方法だと言います。

これだけ聞くと「結局これまでの根性論と変わらないじゃないか!」 と感じるかもしれませんが、もちろん根性論のような曖昧な話ではないんですね。

失敗する経験を重ねると共に、「失敗しても大丈夫と思える」こと、「失敗しても周りに許された体験」が、

後々に、なにか大きな失敗をして、強いストレスがかかった時に、「それでも大丈夫だ」と思える、強くしなってしまっても折れない「軟らかさ」になるのだと言います。

なので、できるだけ小さい頃から沢山の小さな失敗をすることが大切で、

それはつまり、子ども達がなにか失敗した時に、それを見守り、許してあげる周りの環境も同じように重要だということになります。

失敗を許されずに育ったり、そもそも失敗をしないようにという考え方のまま大人になると、

小さな失敗で上司に叱られることもできずに、大きな失敗を招いてしまい、

その大きな失敗のダメージに耐えられる「心のしなやかさ」も育っていないので、すごく辛くなったり、精神的に病んでしまったりするリスクが高くなるのです。

大人になったら「心のしなやかさ」は身につけられない?

大人の場合でも同じで、やはり今からでも少しずつ小さな失敗を経験していくことが大切です。

もちろん、子ども達や、中高生、新人ならば許されるミスも、今となっては激しく叱責されてしまうかもしれません。

ですが、基本的には、犯罪だったり、会社員なら会社を倒産させるような致命的なミスを故意にでもしない限りは、

大人だって大体のことは「叱責」や、ぐちぐちと「小言を言われる」、本当に大きな失敗をしたところで「給与のカット」が関の山でしょう。

やはりこれは、失敗の経験値で受け取り方に差があると思うのですが、大人の失敗だって実は”この程度”で済むんです。

なので、失敗しないに越したことはありませんが、失敗から無理やり逃げたり、小さな失敗を隠して大きな失敗をしてしまう前に、

小さな失敗で、怒られて、でも許される。経験から目を背けないようにしましょう。

会社での失敗だと社会的信用に関わるので、

家族に失敗を許される経験や、友だちに失敗を許される経験をしていきましょう。

「失敗を許される」とは、失敗を見て見ぬふりされたり、無視されることとは違います。

怒られる、悲しませる、呆れられる、でも時間が経ったらまた元の関わりができる。

それが、大人の「小さな失敗の経験」の形ではないかなと思います。

失敗を恐れずしなやかな柱を建てよう

少し難しい部分もあったかもしれませんが、心のしなやかさについて、以前より少し分かってきてもらえてたら嬉しいです。

高い塔は見た目がよくて、自己顕示欲も満たしてくれるものかもしれませんが、ずっしりと構えた平屋の建物の安定感には及ばないものです。

その違いは普段は見えにくいかもしれませんが、なにか大きなイベントが起きた時にこそ、顕著に違いが現れるものです。

なので、特殊な仕事を目指している人でなく、超人のような人になることを目指している人でなければ、

ずっしりと安定した家を作るイメージで、様々な「心の強さ」と言われる力や考え方を、できるだけ多くコツコツと作り上げていくことが大切になります。

今回は、心の強さの1つの側面である「心のしなやかさ」について触れました。

それは、小さな失敗の経験から得た軟らかさでストレスを受け流す力であり、

強風に煽られた木がミシミシとしなっても元に戻るような、ストレスを受けても「でも、まぁ大丈夫!」と思える力になります。

心のしなやかさを育むためには、小さな失敗の経験が必要になるので、お子さんには沢山の失敗をさせてあげて欲しいです。

それには、周りが失敗を受け止める寛容さも大切なことは忘れないでください。

大人でも小さな失敗をしましょう。

大人の失敗は、ほとんどのケースで怒られます。時には惨めな気持ちだったり、恥ずかしい気持ちにもなるかもしれません。

ですが、大抵の場合は怒られる「それだけ」です。

失敗を許されるということは、失敗して怒られても、また元の関わりができる。ということで、失敗を見て見ぬふりしてもらえるとは違います。

なので、ミスは少ないに越したことはありませんが、ミスをした時には恐れずに怒られて、それでも許される経験をしてください。

会社でも、家族でも、友人でも、あなたの失敗を許してくれる人に甘えてみてもいいんじゃないかなと思います。

では、長くなりましたが今日はここまでにしましょう。

「心のしなやかさ」に関する記事はまだ続くので、ぜひ明日からもまた見に来てくれると嬉しいです。

では、今日も元気にいってらっしゃーい!

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