はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。
今日はすごく穏やかな天気で、布団や加湿器を陽に当てようかなと思っています。
皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか?
さて今回は、子ども達のくちぐせ「なぜ?」、「どうして?」に応えることの重要さ、それに丁寧に答えることで身につく「深く考える力」について解説していきます。
では、さっそくいってみましょう!
子どもの「なぜ?」に応えることの重要さ
子ども達はよく大人に「なぜ?」、「どうして?」と尋ねますね。
時期としては、「語彙爆発」と呼ばれる語彙(単語)の数が急激に伸びる時期の手前、おおよそ2歳前後から「なぜ?」、「どうして?」が多くなります。
その後は大人がどれだけ丁寧に関わったか、その子の好奇心の強さなど様々な条件で違いが出てきますが、5歳前後くらいまで続くことが多いかなと思います。
子どもの「なぜ?」に丁寧に応えることのメリットはとても多く、以下のようなことが代表的なものとして挙げられます。
- 親子の信頼関係を深める
- 困ったこと疑問に思うことで周りを頼っても良いと思えるようになる
- 周りに頼り、応えてくれた経験で「おかげ様精神」がみにつく
- 物事には答えがあるものとないものがあることを知る
- 大人なら分かること、大人でも分からないことがあると知る
- 分からないことが悪いことではないと感じられる
などなど、これ以外にも書ききれないくらいのメリットがあります。
そして、「なぜ?」と尋ねて周りが丁寧に応える経験を多く積んでいくと、子ども達は自然と「深く考える力」を身に着けることができるようになります。
簡単に答えを教えてよいのか?という疑問
子ども達の「なぜ?」、「どうして?」に丁寧に応えましょうと言うと、中には「そんな簡単に答えを教えてしまって良いのか?もっと自分で考えさせるべきではないのか?」こう考える人もいるかと思います。
これは確かに貴重な意見です。
ですが、この時期に「応えることで身につく力」と、子どもの「思考力」を伸ばすことは似ているようで異なるものです。
なので、子どもの「なぜ?」、「どうして?」に対して、簡単に答えを教えてよいのか?という疑問に対する保育士の答えとしては、
「安心してたくさんの答えを教えてあげてください」になります。
自分で考える力は一定の「知識」や「思考技術」があって身につくもの
自分で考える力というのは、ある一定の知識量や、どのように物事を考えることができるのかという「思考する技術」があって、効果的に伸ばすことができるようになるものです。
子ども達はその知識や思考する技術を、今まさに学んでいる最中。
なので、知識も思考技術も不足している中で「自分で考えなさい」とするのは、「思考」ではなく「発明」に近いことを子どもに強いることにもなりかねません。
ゆくゆくは身に着けてほしい「思考力」を育むためにも、こうした時期の子ども達の疑問にはなるべく応えていくようにしましょう。
「深く考える力」と「正解を導き出す力」は異なる
子どもの「なぜ?」に応えていくことによって身につく「深く考える力」と、勉強などで「正解を導き出す力」についてですが。
どちらも関わりの深い力なので、一方が伸びることで、もう一方の力も伸びやすい関係にあるものだと思います。
正解を導き出す力とは、与えられた情報と、身に着けた知識を駆使して、理論立てて思考して求められている正解を探す力です。
深く思考する力は、物事の原理の探求であったり、一つの情報から多角的な視点を持つこと、正解・不正解とは異なる軸で物事をとらえる力になります。
問いに答えることよりも、安心して尋ねられる雰囲気が重要
子ども達の疑問に対して、なるべく応えてみてください。
と伝える時には、「こたえる」は回答の「答える」ではなく、応答の「応える」が適切だなと考えています。
子ども達の質問は鋭いものが多いので、正直大人だって知らないことも多くありますし、解明されていないような根本的な疑問が出てくることもあります。
その時に、「正しく答える」ことはそれほど重要なことではなくて、
分かるものは答えて、分からないことは一緒に調べたり、分からないよと正直に伝えたり、 こんな風に「子どもに寄り添い応える」姿勢、雰囲気というのが重要なのではないかと思います。
なぜなにメモをつける
子ども達の疑問は、いつやってくるか分かりません。
心にも時間にもゆとりがあるときであれば、丁寧に応えられやすいと思います。
でも、忙しい時間帯だったり、たまたま自分の調子が悪い日に何度も「なぜ?」、「どうして?」と聞かれると、悪気はないと分かっていても問い詰められているかのように感じてしまうことがあると思います。
そんな時には、「なぜなにメモ」を取ることをオススメします。
難しいことは何もなくて、今すぐには応えられないな、今日の調子だとしんどいな、そんな時には「今すぐに応えられないからメモしておくね」と言って、子どもの「なぜ?」をメモに残しておきます。
時間ができた時や、気分が良い日に改めてメモを確認して、応えてあげられなかったことや、調べていたことを「この前こんなこと聞いてたでしょ?あれはね、」と応えてあげましょう。
時間が経つと忘れてしまっていることも勿論ありますが、子ども達の興味関心がそれで無くなってしまったわけではないので、後からでも応えてあげるとすごく喜びますよ。
今回は、2歳前後から5歳頃までに見られる「なぜ?」、「どうして?」と周りの大人に尋ねる時期に、丁寧に応える重要さについて解説しました。
より具体的にどのように関わったら良いのかについても、今後解説することがあると思いますので参考にしてもらえたらと思います。
では、今日も元気にいってらっしゃーい!
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