なかなか子ども達の名前が覚えられない・・・
自分のクラスはもちろん分かるけれど、他クラスの子は自信がないかも・・・
名前を言われてもパッと顔が浮かばないことがある・・・
こんな悩みを抱えている先生いませんか?
それは、あなたの記憶力が人よりも劣っているということでもなければ、あなたに保育士としての才能がないからということでもありません。
単純に「人」と「記憶」を結び付けやすいコツを知っているか知っていないかだけの違いなんです。
今回は短期間で、誰でも子ども達の名前を覚えることができる方法を紹介します。
今日のポイント
この記事を読むことで以下のことについて理解を深めることができます。
- 名前を覚えるコツ「反復」と「エピソード記憶」の方法
- どうして関わりの少ない子どもの名前を覚えづらいか?
これさえ理解しておけば、明日からすぐに実践できて、これまでより確実に早く子ども達の名前を憶えやすくなります。
では、さっそくいってみましょー!
名前を覚えるのが得意な人はあるコツを活用している
はい、みなさんこんばんは!男性保育士のRyU先生です。
今回は子ども達の名前を覚えるのが苦手な先生でも、明日からすぐに実践できて効果の高い「子どもの名前を覚えるコツ」を伝授したいと思います。
そのコツは「反復」と「エピソード記憶」になります。
「反復」については想像できるかもしれませんが、「エピソード記憶」は聞いたことがない人も多いかもしれませんね。どちらもしっかりと説明しますので安心して読み進めてくださいね。
名前を覚えるのが早い人たちは、意識的にこの2つのコツを駆使しているか、無意識でもこの2つのコツを使っている場合がほとんどです。
逆に名前を覚えるのが苦手な人というのは、話を聞いてみるとこの2つのコツを十分に活用できていないケースがほとんどでした。
まずは、2つのコツについて詳しく解説していきます。
1.意識的に名前を呼んで「反復」する
一つ目は「反復」です。
見出しの通りなのですが、特に子ども達との生活が始まって日が浅い時期にはこの反復を意識的に行うことが重要です。
おむつ替えで名前を確認したら「○○くんおトイレ上手だったねー」と名前を呼びながら声をかけ、着替えの援助でも名前を確認したらすぐにその子の名前を呼びながら声をかけます。
1対1で、特別に名前を呼ぶようなシーンでなくても、しっかりと覚えるまでは敢えて「△△くんお砂遊び楽しいね、△△くんはお山作ってるのかー、先生も負けないぞー」と、反復をします。
わざとらしいと思うかもしれませんが、反復の効果は気持ちの問題ではなく、記憶というシステムに則った方法でもあります。
記憶には「覚えようとする(記銘)→情報を蓄える(保持)→思い出す(想起)」というプロセスがあり、それらは記憶が定着するためのステップにもなっています。
また、口に出すことは記憶をより強く定着させるためにも効果があるので、覚えようとする、確認する、声に出すというステップを繰り返すことは記憶のメカニズムからしても効果が高いものです。
それに名前を呼ぶことって特にデメリットが無いんですよね。
それどころか、子ども達からすれば名前を知ってくれている先生は安心感があるので、たくさん名前を呼ぶことにはメリットさえあります。
これを聞いて「そりゃそうだけどさ」と聞き流してしまうのか、「とりあえず明日は、まだ覚えられていない子どもの名前をたくさん呼ぶぞ」と実践できるかで確実に記憶までの期間が変わってきます。
さあ、どちらを選択しますか?
2.子どもと関わることで「エピソード記憶」に昇華させる
とにかく繰り返し子どもの名前を呼ぶ「反復」と並行して行って欲しいのが、その子との「エピソード記憶」を作ること、になります。
記憶はざっくりと、すごく短時間で忘れる「感覚記憶」、ある程度まとまった情報として短期間覚える「短期記憶」、短期記憶が長期間保存されて知識になる「長期記憶」の3つに分類されます。
人の名前も、ただ音として聞いただけでは感覚記憶としてすぐに処分されてしまいますが、関りを持つ大切な子どもの名前だと意識すれば「短期記憶」に入ります。
そして、反復を繰り返したり、これから説明する「エピソード記憶」などを作っていく中で、知識として定着した時に「長期記憶」となるわけです。
名前をすぐに覚えられない人は、おそらくこの「短期記憶」から「長期記憶」に昇華させるプロセスが苦手だったり、コツを知らない場合が多いのではないかと思います。
エピソード記憶とは?
エピソード記憶とは、個人的な経験に基づく出来事の記憶とされています。
難しく感じるかもしれませんが、実はすごく単純で、「名前を覚えようとしている子どもと関わって思い出を作ろう」ということです。
例えば、今日は○○くんの名前を覚える為に、意識的に関わる機会を作ったとします。
砂場で遊んでいて、一緒に山を作って、お片付けの時間になったから一緒に山を崩したのが面白くて印象に残りました。
この時に、あなたの記憶には「砂場で山を崩して一緒に楽しんだのは○○くん」というエピソードが刻まれています。
そうすると、その「エピソード記憶」がヒントとなって、砂場を見た瞬間に「○○くんと遊んだな」と思い出したり、○○君を思い出そうとする時には「砂場での思い出」が浮かぶというような効果が見られるようになります。
すると、より多くの場面で名前が思い出される(想起)ようになるので、エピソードを作ることで強く記憶に残りやすくなるというわけです。
なので、名前を覚えきれていない時こそ、自分から意識的に子ども達と関わっていくことが重要になってきます。
なぜ子どもの名前が覚えづらいのか?
子ども達の名前が覚えづらいと悩んでいる人たちは、ここまでに説明した「反復」や「エピソード記憶」を上手に駆使することができていないことが多いです。
それはつまり、頭だけで「顔」と「名前」を記憶しようとしていたことで、記憶のメカニズムからしてもなかなか定着しない方法を選んでしまっていたということになります。
また、エピソード記憶を作るために、子どもと積極的に関わっていると、子ども達からも積極的に関わってきてくれるようになります。
そうすると、より多くのエピソード記憶が生まれ、関わる中で名前をより繰り返して呼ぶので、短期間でも多くの反復と、濃いエピソード記憶ができて、自然と短期間で子どもの名前を記憶として定着させることができるようになるというわけです。
意識して行動した人は、連鎖して記憶がどんどん強くなっていくのに、行動しない人は頭で必死に覚えようとしているだけ、これでは差がついてしまうのも仕方のないことですよね。
意識的に関わりながら名前を呼ぶことが最短距離です
今回は、子どもの名前を覚えるのが苦手で悩んでいる先生に、子どもの名前を短期間でしっかりと覚えることができるコツを紹介しました。
記憶のメカニズムにも即した、「反復」して名前を呼ぶこと、関わる中で思い出を作って「エピソード記憶」を作ること、これを実践するだけで記憶の定着は格段に速くなります。
また、意識的にかかわりを持つことは、名前を覚えるというだけでなく、大切な子ども達の興味関心を知ったり、何が好きで何が嫌いで、どんな時に笑って、どんな時に怒るのかを知る一番基本的な手段にして、最も重要なことでもあります。
名前を覚えたらゴールではありませんよね。むしろ、そこからが本当の意味で、自分と○○くんが向き合う保育園での生活がスタートするのです。
ぜひ、名前を覚える為に意識的に名前を呼んで、意識的にかかわりを持つようにすることができたら、名前を覚えた後も継続して関りを大切にしていってくださいね。
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