はい、みなさんこんにちは！男性保育士RyU先生です。
今回は、ちょっと趣向を変えまして、雑学シリーズになります。
雑学とはいえ、子ども達にも関係するものなので、ぜひ最後までお付き合いください。
とおうことで、本日のテーマは「持った鉛筆の先がどこにあるか？人間だけがもつ能力」についてについてです。
さっそく、いきましょう！
持った鉛筆の先がどこにあるか？人間だけがもつ能力について
みなさん、自分の指先までの距離感分かりますよね？
では、持った鉛筆の先がどこにあるのかを感じて操作することはできますか？
あえて難しく言いましたが、鉛筆を使って字や絵などをかくことができるのであれば、みなさんは持った鉛筆の先を感じることが出来ているんです。
でも、これちょっと不思議じゃありませんか？
神経が巡っている身体の一部ならまだしも、鉛筆って自分の体の一部ではありません。それなのに道具を自分の体のように感じて、扱うことができているのって凄くないですか？
この能力は、基本的には人間だけがもつ能力であることが知られています。近い遺伝子や知性を持つチンパンジーやゴリラなんかもこの能力は有していないとされているのでなお不思議ですね。
では、少しだけ、この能力について解説します。
人間だけが持つ「ツール・インテグレーション」
道具を自分の体の一部として、扱い、感じ取ることが出来る能力を「ツール・インテグレーション」と言います。特に覚える必要はありません。そんなものがあるんだなと思っておいてください。
この「ツール・インテグレーション」は、自分の身体の位置や動きを無意識に把握する力や、目で見た情報と運動を連動させる力、道具からの情報フィードバックを認識する力、脳が動きの無駄をなくす力･･･などが関わっているとされています。
鉛筆の例で言うと、鉛筆を持つ手や指の動きや姿勢を感じ取って、字を書く紙とペン先の距離感を見て、それに合わせて筆を動かしていき、鉛筆をはしらせる時の筆圧や音を感じ取って、適切な力加減に修正していきます。
こんな複雑そうな動きが、全ての動作の中で無意識に行われていると思うと、なんだかワクワクしませんか？
あ、しませんか･･･(..)笑
子どもが道具を使えるようになることって凄くないですか!?
ということで、人間が道具を扱えることの凄さが分かると、見よう見まねで”子どもが道具を使えるようになることって凄くないですか!?”というのを大声で言いたかったわけです。
子ども達の、道具を使う動きの獲得にも、当然ですが「ツール・インテグレーション」の力が関わっています。
更に子ども達の場合には、「運動の分化」と言われる、大きな動きから小さな動き、簡素な動きから複雑な動きを獲得する過程にもあります。
スプーンを使えるようになってから箸やペンが持てる様になるのは、こうした「ツール・インテグレーション」の力や「運動の分化」が関わっているわけですね。
なので、子ども達の成長と言うのは教え込んだら何でもできるわけではないことも多く、適切な時期があったり、成長し獲得する順番(連続性)があったりするんですね。
ということで、改めて大きい声で言いたいんですけど。。。
子どもが道具を使えるようになることって凄くないですか!?
ちょこっとおまけ「コーディネーション能力」
僕の記事の中でも何度か扱っているのですが、少し似ている話題なので「コーディネーション能力」についても少しだけ。
コーディネーション能力は「運動協応性」なんて言われますが、目で見た情報を元に、イメージした動きに沿って、実際に自分の身体を動かすことができる力のことを言います。
ちょっとだけ「ツール・インテグレーション」の解説にも似たようなことがありましたね。
ボール遊びの中で、ママパパから投げられたボールを掴む時、ママパパの動きを見て、ボールを見てボールの軌道を見て、予測すると「こんな風にボールが飛んでくるから、こうやってボールを掴んでみよう」と動きのイメージをします。
そのイメージした動きに合わせて、実際に身体を動かしていくのが「コーディネーション能力」になります。
なので、イメージした動きとの差が大きい程「コーディネーション能力」がまだ未熟だということになりますし、イメージした動きと違わない動きが実際にできれば「コーディネーション能力」高いということができます。
コーディネーション能力はスポーツや文化活動にも通じる
スポーツをする時に「コーディネーション能力」は重要で、新しい動きの獲得や、覚えた動きを洗練させていく為に重要な力です。
また、楽器を弾いたり、絵を描いたりすることなども同じです。イメージした動きを、身体全体ではなく呼吸器であったり、指先であったりで表現する力は「コーディネーション能力」の一部と言えます。
なので、最近では特定の運動や活動を行うよりも、「コーディネーション能力」そのものを使って遊べるような活動を重視しているキッズクラブが増えていたりします。
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できない当然とできる不思議を楽しみましょう
ということで、今回は「持った鉛筆の先がどこにあるか？人間だけがもつ能力、についてということで「ツール・インテグレーション」の話をメインに「コーディネーション能力」についても書いてみました。
道具を扱うことの難しさが分かると、お箸を上手に持てなかったり、ペンをグーで握ってしまったりしてもできなくて当然で、でも、いずれは必ずできるようになっていく不思議を見ることができます。
こればっかりは、ママパパや保育士などの特権なので、ぜひできないことにばかり目を向けず、できるようになるまでの過程を楽しんで、できた時には一緒に喜んでみてください。
では、次のコラムで！またね！
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