きょうだい育児の禁句フレーズと上手に意図を伝えるコツ【day37】

この記事は約7分で読めます。

 兄弟姉妹の子育てが辛い・・・

 上の子、下の子にばかり愛情を注いでしまっている気がする・・・

 いつも決まったフレーズで叱ってしまう・・・

 そんな悩みありませんか?

 一人っ子育児には一人っ子育児の悩みや辛さがあるものですが、兄弟姉妹がいる子育てだからこその悩みや辛さもありますよね。

 今回は、きょうだい子育てでついつい口に出てしまいがちだけど、子ども達にとってもあなたにとっても良くない「禁句フレーズ」について解説します。

 もちろん、その禁句フレーズを使わずに、こちらの意図を伝えるコツも併せて紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

今日のポイント

 この記事を読むことで以下のことについて理解が深まります。

  • きょうだい育児でのついつい口にしがちな禁句フレーズ
  • 禁句フレーズが子どもと自分にどんな悪影響があるのか
  • 上手にこちらの意図を伝えるコツ

 では、いってみましょー!

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きょうだい育児で上手に大人の意図を伝えるコツ

 はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。

 今回は、兄弟姉妹のいる子育ての中でついつい口をついてしまいがちなフレーズについてです。もうすでに、心当たりがあってハッとしている方もいるかもしれませんね。

 ただ、勘違いして欲しくないのは、そのフレーズを使っているのは「母親(父親)失格だ!」と責めるのがこの記事の目的ではないということです。

 ついつい口に出てしまいがちなフレーズが、どうして子どもや、そのフレーズを発する自分にとってよくないのか?どうしたら、こちらの意図をより上手に伝えることができるのか?

 それを伝える為に書いていますので、肩の力を抜いてこの先も読み進めてもらえればなと思います。

きょうだい育児の禁句フレーズ

 きょうだい育児の中での禁句フレーズ、つまり特に気を付けて欲しいいフレーズはこの3つです。

  1. お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから~、弟(妹)なんだから~
  2. お兄ちゃん(お姉ちゃん、弟、妹)と比べてあなたは~
  3. 小さいんだからしょうがないでしょ?

 どれも、ついつい口に出てしまいがちなフレーズですが、このフレーズでは大人の本当の意図が伝わりづらく、このフレーズを受け取った子どもが傷つくことがあるので注意が必要です。

 それぞれ説明を加えますね。

1.お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから~、弟(妹)なんだから~

 「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい!」、「お姉さんなんだから譲ってあげればいいじゃない」こんなフレーズついつい使ってしまいがちかもしれません。

 このフレーズは、兄弟関係という「家族の中の役割」に焦点を当てたフレーズと言えます。

 人は役割(ペルソナ)を演じようとするものですが、それは時に「自分」という個性を否定するような錯覚に陥ることがあります。

 きょうだい育児の中では、確かにお兄ちゃんがいて、お姉ちゃんがいて、弟がいて、妹がいて、と産まれた順で割り振られる役割があります。

 この役割を『自覚』することで「自立心」や「思いやり」、「競争心」、「リスペクト」が生まれやすいというメリットもあります。

 しかし、この役割を『強制』されることで、自分という個を否定されてしまっているように感じたり、ないがしろにされているように感じてしまったりすることもあります。

 役割は親が強制することではなくて、自分で自覚して初めてメリットを発揮するものなんです。

2.お兄ちゃん(お姉ちゃん、弟、妹)と比べてあなたは~

 きょうだい間での比較も、ついつい使ってしまいがちなフレーズです。

 育児においては、基本的に誰かと比較する必要はありません。

 それはきっと、子育てをしている皆さんの方がより実感していることなのではないかなと思います。

 特に、比較対象が自分に近しい人であるほどに、比較されてしまった子どもは辛くなるだけです。

 時折、有名人や著名なアスリートなどが、「きょうだいで比較されて奮起したことで強くなれた」といった逸話を話すことがありますが、それはその人が特別に強かったり、比較されたことを上手に自分の活力にすることができたからこその結果論です。

 それぞれの生い立ちも性格も、それまでの努力も、失敗も成功も、全てを見守ってきたあなたなら、きょうだいで比較せずともきとんとそれぞれの力や成長、努力を評価してあげることができるはずですよ。

3.小さいんだからしょうがないでしょ?

 下の子が生まれたばかりの時についつい口に出てしまいがちなのが、「小さいんだからしょうがないでしょ?」というフレーズかなと思います。

 このフレーズ使いたくなる気持ちはすごき分かるんです。

 「小さいんだからしょうがないでしょ?」というフレーズには、赤ちゃんが生物的に弱いこと、おむつやミルクも頻繁なこと、寝返り一つでも命の危険があること、感染症への抵抗力がまだ未熟なこと・・・他にも列挙しきれないほどに『正当な理由』があります。

 だからこそ、大人は悪気なくこのフレーズを口にしてしまうわけなのですが・・・

 さて、まだ成人でもなく、まだまだやんちゃざかりの子どもが、その正当な理由を理解して、「小さいんだからしょうがないでしょ?」に込められた意図をくみ取ることができるでしょうか?

 そうですね。まだまだ、頭で理解できないことも多いですし、頭でわかっていても感情の抑制が効きにくい子ども達です。

 そのワンフレーズで察してくれ、というのは大人の怠慢ですよね。

 ぜひ、このフレーズが口に出そうになった時には、そのフレーズに込めようとしていた理由をそのまま伝えてあげましょう。

大人の意図を上手に伝えるコツ

 では、大人の意図を上手に伝える為にはどうしたら良いのか?

 結局のところ、『それぞれの子どもとのコミュニケーションを深める』しかないのだろうと思っています。

 言葉を尽くして説明する。分からなければ何度でも繰り返す。実際に一緒に経験する。失敗したら抱きしめる。成功したら一緒に喜ぶ。大人が失敗したらちゃんと謝る。悪いことをしたら時に厳しく、時にやさしく叱咤する。

 きょうだいで比較すると、お兄ちゃんとの関わる時間が多いとか、妹とはあまり関わる時間が持てていないとかが出てきます。

 ですが、そうですね、育児は比較する必要がありません。

 もし、意図的に「お兄ちゃんは後継ぎだから大切にする」とか、「妹とはなんだかそりがあわないから放任する」みたいなことでなければ、

 きょうだい間で関わる時間や、関わる密度というのでしょうか、そうしたものに差がついてしまうのは仕方がないことです。

 均等にみんなに時間や力を分けられるほど、大人も完璧にはできていませんからね。

きょうだいで差があるかもしれないと不安になったら?

 比較する必要はなく、均等に振り分けることは難しいもの。

 そうと分かっていても、無意識でできてしまった差があるように思えて不安になったらどうすればよいのでしょうか?

 まずは、『その差』に気づけた自分を責めるのではなく、褒めてあげてください。

 そして、気づいたその時々で、「今日は弟の〇〇ちゃんと一緒にお風呂に入ろう」とか、「久々にお姉ちゃんの○○ちゃんの大好きな唐揚げを作ろう」とか、そうやって上手に帳尻を合わせていけば良いと思います。

きょうだい育児だからこその喜びをかみしめよう  

 今回はきょうだい育児の中でついつい口に出てしまいがちなフレーズ、禁句フレーズについて解説をしました。

 「役割」は強制されるものではなく、自覚するものであること。

 比較することにはほとんどメリットがなく、子ども達を生み育てたママパパだからこそできる、たった一人のその子に対する評価があるということ。

 「小さいんだからしょうがないでしょ?」には正当な理由があっても、それをこのフレーズだけで子ども達に察しろというのは、無理があるということ。

 これらを意識することができれば、禁句フレーズを使う必要性がないことに気が付けるはずです。

 当事者になると、きょうだい育児だからこその辛い部分や、悩みにばかり目が向いてしまうかもしれませんが、きょうだい育児だからこそ、きょうだい育児でなければ感じられない喜びも、もちろん悩みもあります。

 それらをひっくるめて楽しんでもらえればと思いながら、こんな感じで応援しております。

 では、今日も元気にいってらっしゃーい!

 

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