茨城県知事の大井川さんが、県独自の感染症対策アプリ「アマビエちゃん」の義務化を公表しました。これを受けて、政府が推奨している接触確認アプリ「COCOA」の義務化について私見を述べます。結論から言うと義務化するべきだと思っていますし、義務化しなければ全く意味のないアプリになってしまう可能性が濃いと感じています。
義務化への賛否は分かれると思いますが、あくまでも意見ですので気になる方はご覧ください。
※この記事は新型コロナウイルス感染症に関する内容を含んでいます。各自で公的機関の発表している情報も合わせて確認するようにしてください。
茨城県は「アマビエちゃん」の義務化を発表
はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。
今回は茨城県知事の大井川さんが、県民に県独自の感染症対策アプリのインストールを義務化する。というニュースを受けて記事を書いていきます。ちなみに皆さんがもし、茨城県民だったら義務化は賛成ですか?反対ですか??
義務化に踏み切ったことは評価
ちなみに報道によると県民の中でも、事業者と一般人で意見が真っ二つに分かれている様です。このアマビエちゃんは飲食店などでQRコードを読み取ると、その飲食店で新型コロナウイルスの感染者が出た際に通知が来るシステムになっているようですね。なので、お店側からすると陽性者がいたと判明した時にすぐに対策ができるのと、自分の店は今のところ安心ですよとアピールできるので賛成している人が多くなっています。
では、なぜ飲食店を利用する側の一般人からは反対意見が多いのか?その理由が少なからず、政府の推し進める接触確認アプリCOCOAが普及しない理由と重なるので紹介したいと思います。
義務化反対の理由
・面倒くさい
・個人情報の保護などセキュリティー面が心配
報道のインタビューでは主にこの2つでした。分からなくもないんですけど、「面倒くさい」と言ってインストールしないから義務化に踏み切ったのだと思うので、そういう意味で県知事はしっかりと対応してきたなと思います。せっかくのアプリも県民の多数がインストールしていなければ意味が半減してしまいますから、大井川知事の感染症対策への意気込みが伝わります。
個人情報の保護に関しても確かに分かります。でも、それを言い出してしまうとみんながインストールしている他のアプリにも、同じリスクがあることは分かっているのかな?と思ってしまいました。なんなら、すでに大手企業のSNSアプリなんかでも個人情報の流出が騒ぎになったことがあるのに、使い続けているのはいったい何を信頼しているのか?という話になってしまうんですよね。
そうするとセキュリティー面が心配だからインストールしないというのは実は筋が通っていなくて、本音は何?というと「面倒くさい」に集約されるんだと思うんです。勿論、色々なセキュリティーソフトも入れて、人並み以上にセキュリティー対策をしている人もいると思います。けど、そこまでしている人は少数派なんですよね。
なので、感染症対策アプリを十分に機能させるにはどうしたら良いのか?その答えがインストールの義務化になるのは至極当然のことなのかなと個人的に思っています。けれど、政府はそれをしないし、他県でも今のところそうした動きはないようですし。大井川知事のリーダーシップというか、批判されるのは分かり切った上で感染症対策に力を入れる姿勢は大いに評価されるべきだと考えています。
なぜ県独自システムなのか?
茨城県知事の感染症対策への気合の入れようは分かりました。ただし、ここで見逃してはいけないのがなぜ接触確認アプリCOCOAではなく、県独自のアプリなのか?ということです。
ちなみにCOCOAならBluetoothによって濃厚接触を感知してくれるのですが、アマビエちゃんは飲食店などの情報が共有されるだけです。機能的に見てもCOCOAを推奨する方が感染症対策として効果が大きいことは明確なんですよね。けれど、あえてCOCOAではなくアマビエちゃんを推奨して義務化する理由は、アピール以外に思えないんですよね・・・
勿論、目的がそれぞれ違うので事業者を守って経済対策にもつなげる意味で、アマビエちゃんを推奨すること自体は問題ないんです。ですが、義務化という思い切った行動にしてはアマビエちゃんでは感染症対策の効果が薄いように思います。
接触確認アプリCOCOAの現状
政府は接触確認アプリを国民普及率6割を目指しているとしています。では、現状はどの程度の普及率になっているのでしょうか?
厚生労働省の公式発表(2020/08/24)によると約1464万件のダウンロード数になっているようです。これは日本の人口約1憶2400万人の約12%に留まっています。とは言えこれは全人口なので赤ちゃんやスマートフォンを持っていない人も含まれてしまっているのでかなり少なく数値に繁栄されています。
ただ、人口の六割に普及することで、ロックダウンをかけなくても感染症を抑え込める可能性がある。といった研究結果による目標数値だったと記憶しているので(違っていたらすみません)、やはりまだまだ普及していないということになります。
現状は確認アプリの意味をなしていない
COCOAの問題点として、現状の普及率では大きな意味がないこと、陽性登録が任意の為に正確なデータでない可能性があることが挙げられると思います。
まず、この接触確認アプリ最大の肝は、より多くの人がインストールすることで陽性者との無意識な接触を見逃さず、無症状感染などを抑え込めるという部分にあります。例え知らない人、電車で一緒だった人、不特定多数の中の一人に陽性者がいた場合に、通知がくることで感染の可能性があるかもしれないと自覚することができます。そうすると、高齢者とは会わないようにしたり、家庭や職場での自己隔離をすることでクラスターの発生を抑制することができるからです。
ですが、現状の普及率では単純計算でも1日に100人に出会ったら、その中の1割・10人の中に陽性者がいたかどうかしか分かりません。例え10人の登録者がみんな陰性だったとしても、残りの90人近くの中に陽性者がいないとは言い切れませんよね。だから、政府は推奨して普及しようとしているんです。
もう一つの問題が陽性登録者の数です。こちらも公式発表(2020/08/24時点)で386件にとどまっています。ちなみに全国の養成者数は現在(2020/08/25/15:07)治療中の方で約13000人となっています。
COCOAの陽性登録者が回復した人も含めるのか分かりませんが、陽性だと申告し人は2%しかいないことになってしまいます。素人の計算なので鵜呑みにはしないで欲しいのですが、こうなると本当にこのアプリの意味があるのか?と疑問を持たざるを得ませんよね。
周知不足による普及の遅れと誤解
では、なぜこんな現状になってしまっているのかを考えてみるとすごくシンプルで。このアプリの必要性についての周知不足だと思うんです。このアプリは政府の目標値である国民の6割がインストールすれば、もっと多くの人がインストールすれば、知らない内に濃厚接触によって感染し無自覚に感染させてしまうリスクをかなり無くすことができます。
ですが、アプリの通知が来ても保健所にPCR検査を断られていたことや、陽性者が差別などを恐れて申告しないケース、アプリの安全性について説明をしてこなかったことなど、本当に周知不足としか思えない理由で普及できていません。
勿論、アプリなので不具合があったり、できたばかりのサービスに不備があるのは当たり前なのですが、PCR検査ができなかった以前の状態は頂けないですよね。今は改善されて、公費でPCR検査を受けられるようになっています。ですが、せっかく意識を高く持って早いうちからCOCOAをインストールしていた方は自費でPCR検査を受けていたりするわけで、どうしてこんなことが前もって予測できなかったのか不思議で仕方がないです。十分に予測できたことなのに、前もっての対策はなく、不満の声が上がってやっと改善していたら、そりゃあ安心して登録することはできないと思うんですよね・・・・・・
接触確認アプリCOCOAは義務化するべき
政府が本当に感染症対策を先陣を切っていきたいのなら、どれだけの批判を浴びようがCOCOAのインストールを義務化するべきだと個人的に思っています。ですが、今の現状では個人としてはインストールするつもりも、予定もありません。義務化に踏み切った際には居の一番で登録しますが。
国民の大多数がインストールすることに意味がある
義務化しない限りインストールしたくない理由としては、単純にアプリの効果が薄すぎるからです。やはり接触確認アプリとしての真価を発揮するのは国民の大多数がインストールして、陽性者の方が申告をしなくてはいけません。現状では、陽性者との濃厚接触があればPCR検査を公費で受けられるというだけです。勿論、それ自体は素晴らしいことなんですが、通知されない濃厚接触の可能性があまりにも大きすぎてしまいます。
陽性申請にインセンティブもしくは非申請に罰則を設けるべき
陽性の申告についても、みんなが安心して申告できる状態を作り出す必要性があると思っています。陽性者は後ろ指をさされ、あまつさえ迫害の様な状態に陥ってしまう人すらいる、今の日本の気持ちの悪い空気を政府が主導して変えていかなくてはいけないと思っています。
また、陽性登録をすすんでしようと思えるようなインセンティブがあっても良いのでは?と思います。公費とかよくわからないのですが、それこそ陽性の申告をしっかりとした人には家族分のマスクが届くとか、商品券だって良い気がします。
もしくは、陽性登録を行わなかった人への罰則を定めるとかですかね。こちらは、インセンティブを作ることよりも難しいと思うのですが、いくら日本の雰囲気が悪くても陽性なのを隠すことは、バイオテロのようなものです。
対策をしていても感染してしまったことは全く悪くありません。でも、感染を隠すことは感染を故意に広げるのと同じことだと思います。大切な人を守る為にも、自分自身を守る為にも検査の結果はしっかりと受けとめるべきなんだろうなと思います。
まとめ
長い私見にお付き合いありがとうございました。改めて言いたいのは接触確認アプリは大多数が登録することで、効果が期待できるものなので政府は普及に尽力して欲しいということです。それには、COCOAの意義であったり、セキュリティー対策が万全であることのアピールも必要になってくると思っています。
また、陽性登録者が少なすぎてはやはり意味がないので、日本の雰囲気自体もどうにかしなくてはいけないし、陽性であることに後ろめたさを感じなくてもよくなるようにしなくてはいけないのでしょう。
と、こんな記事を書いている手前、義務化したらインストールしますと言ったのですが、たった今インストールしました。苦笑
有効性は認めているのだから、インストールしない理由はないよなと書きながら思い直しました。スクショ。
と、言うことでね。また!
▽Twitterにて無料で保育・育児相談を受け付けております▽
https://twitter.com/RyU74328355
各コンテンツへは下記よりどうぞ!!
〇RyU先生の詳細プロフィール動画:
https://www.youtube.com/watch?v=Hx_zBMbpL9o
〇記事を見た株式会社ミズノ様よりご連絡を頂きインタビューを受けました。
お話を頂いたきっかけとしてはnoteにて投稿をしていた、記事の内容を評価してくださったとのことで、大変光栄な機会を頂けました。
note: https://note.com/ryu_sensei
◎『子育ていろは』・・・新米ママパパの向けた育児の基礎知識や、ちょっとしたコツを紹介していきます。
●『学校でも保育園でも教えてくれない保育の基礎知識』・・・新米保育士さんや、自分の保育に自信がもてない先生に、今更聞けない保育の基礎知識や子ども達の態度が変わるちょっとしたコツをお届けします。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLM5SOP3-YW-djs0abk4dZVjSHXW-c_29k
●『保育士虎の巻』・・・意識高い系保育士さん、普段の研修だけでは満足できない先生に、RyU先生が読んだ論文などから最新の知識や理論をお届け!
【note】にて動画にアップしているより詳しい内容や動画にはされていない記事を更新しています。
◇RyU先生のnote
TOPページ:https://note.com/ryu_sensei
◇マガジン『子育ていろは』
https://note.com/ryu_sensei/m/mfb9f864021c3
◇マガジン『学校でも保育園でも教えてくれない保育の基礎知識』 https://note.com/ryu_sensei/m/m01ccf698d58b
◇マガジン『保育士 虎の巻』
https://note.com/ryu_sensei/m/m4d46fca9894b
◇マガジン『叱らない保育論~褒め伸ばす保育~』 https://note.com/ryu_sensei/m/m5802fc03c717
◆オリジナルキャラクターのLINEスタンプ発売中です! https://store.line.me/stickershop/author/18073/ja
いつも何かに困っている「コゾウ」や、何かとお断りする「ムリっス」にガールフレンドの「アリす」、悪戯好きで心配性の「コウシ」のスタンプが好評発売中です!オレンジ色の「無表情ウサギ」も紛れ込んでいますw そして、可愛い(?)羊のぬいぐるみを抱いた「ミミ実」の着せ替えも販売中なので、よければ見に来てください!
コメント