子どもの自主性を尊重する「ほったらかし」のメリット・デメリット【day44】

この記事は約7分で読めます。

 子どもの自主性を尊重する「ほったらかし」ってなに?

 どんな子どもやどんな親が「ほったらかし育児」に向いているの?

 「ほったらかし」はやっぱり不安・・・デメリットもあるんでしょう?

 そんな当然の疑問や不安について、今日はしっかりと説明をしていきながら、注意点なども伝えていきます。

 この記事は前提となる記事が公開されていますので、下記のリンクから確認をするようにお願いします。

 リンク先の記事に目を通して、「ほったらかし」育児は親が楽をできる育児などではなく、子どもが興味関心に没頭できるような環境や、雰囲気を積極的に作り上げていく育児であるということを理解して今日の記事を読み進めてくださいね。

今日のポイント

  • 「ほったらかし」のメリットとデメリット
  • 「ほったらかし」、「放任」の違い
  • 無関心・無干渉はネグレクトと呼ばれる虐待です

 では、さっそくいってみましょー!

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「ほったらかし」育児のメリットとデメリット

 はい、みなさんこんにちは!保育士りゅう先生です。

 冒頭からいきなり、前回の記事を出されて困惑された方もいるかもしれませんが、今回のテーマに関しては、特に丁寧に扱わなければ悪い影響をおよぼしてしまうリスクがあると感じてのお願いでした。

 お時間を余分に取らせてしまったかもしれませんが、ありがとうございます。

 「ほったらかし」はもしかしたら関西の方の方言も入っているんですかね?あまり実家では聞かなくて、大阪にいたころはよく聞いていたイメージです。

 何事も新しいメゾットや新しい理論がでてくると、賛否が分かれて議論されたり、メリットやデメリットが見えてくるものです。

 なので「ほったらかし」育児にも、やはり子ども達やママパパに良い影響を与えるだろうメリットと、デメリット存在しています。

 まずは、それらを見ていきましょう。

「ほったらかし」のメリットは自主性や探求心、遊びに没頭する経験を得られること

 子どもが興味関心に没頭できる環境を用意して、なるべく大人が手を出したり、求められていない援助などはせずにちょっと遠くから見守る「ほったらかし」。

 それによるメリットは、自分で興味関心を深めていく「自主性」や、より楽しい物に目を凝らす「探求心」が育ちやすいことがあります。

 そして、子どものころに特に重要な経験になる「遊びに没頭する時間」をもつことができるのも大きなメリットです。

遊びに「没頭」する時間の重要性

 「没頭する」という状態は、「遊びに夢中になっている状態」と同じように感じるかもしれませんが、個人的には似て非なるものだと思っています。

 子ども達の集中力はすごいので、興味に沿ったことで、ある程度の環境を準備してあげることで遊びに夢中になることはできます。とても集中できて楽しんでいる状態が「夢中」なのかなと思います。

 「没頭」を国語辞典でひいてみると「一つのことに集中していて、他のことを顧みない状態」のように表現されていました。

 それも踏まえると、夢中よりも更に深く集中していて、楽しさに身をゆだねている状態になるのではないかなと思います。

 没頭することがなぜ重要なのかと言うと、以下の子ども達にとって素晴らしい経験ができることにあると考えています。

  1. 満足するまで遊びを楽しみつくす経験
  2. 自分から創意工夫をしてより楽しくなる方法を模索する経験
  3. 他のことにわずらわしさを感じずにいられる経験

 自分の興味関心と向き合い、創意工夫をして、周りの助けもあることによって一つのことだけに集中することができる。

 こんな体験は大人でもできないとは言い切れませんが、確実に大人になるほどに難しくなっていくものです。

「ほったらかし」のデメリットは相性の合う合わないが大きいこと

 「ほったらかし」を実践するには、子どもの興味関心や得手不得手をよく理解して、そのことに「没頭」できるような環境を準備する必要があります。

 また、安全に配慮しながら、たくさんの「小さな失敗」を経験させてあることも必要になるので、ママパパがどこまでの「失敗を許容する」ことができるのか?にも大きく結果が左右されてしまう部分がるかなと思います。

 なので、大人にとって「ほったらかし」との相性が存在し、また子ども達に合うかどうかもまた一概に良いとは言えないこともあります。

「ほったらかし」と「放任」の違いは適度な干渉があるかないか

 家庭の子育ての中で「ほったらかし」に似た「放任」という言葉がありますよね。

 元々は教育現場で、全然指導をしないような悪い指導の仕方という意味で「放任」が使われていました。

 それが家庭でも使われるようになると、「子どもの自主性に任せて、干渉をしないこと」という子育ての姿勢として使われるようになりました。

「ほったらかし」は言葉こそもともとありますが、育児の考え方としての「ほったらかし」は最近になって認知されたものだと思います。

 「放任」は、自主性を尊重した『不干渉』な姿勢でいて、課題の解決も『自己責任』というスタンスです。

 対して、「ほったらかし」は『環境に関しては積極的に干渉』していく姿勢であり、子どもからヘルプを求めれば『適度な援助』をしていくスタンスと言えます。

 これが、子育てにおける「放任主義」と「ほったらかし」の異なる点なのかなと思います。

無関心・無干渉はネグレクト(育児放棄)と呼ばれる虐待

 最後に、僕が「ほったらかし」というネーミングに抱いている懸念について触れて終わります。

 「ほったらかし」が子どもの自主性や探求心を育て、没頭する経験を生み出す。というと、字面だけをみるとさも「子どもにないもしなければ良い」と言っているように見えなくないなと思います。

 子どもに何もしない、子どもに関心が全くない状態というのはすごく危険な状態です。

 これが「放任主義」のスタンスとして自分でできる力を身に着けさせる目的であったり、親子間の相性の関係でなかなか上手く愛してあげることが難しいかったりは少なからずあるかと思います。

 しかし、それが行動として、「衣食住の世話をしない」、「子どもが存在していないかのように振る舞う」となってくると、それはネグレクト(育児放棄)という虐待の一種になります。

 何度も確認をしますが、「ほったらかし」育児は親が楽をできる育児などではなく子どもが興味関心に没頭できるような環境や雰囲気を積極的に作り上げていく育児です。

 それは子どもに関心を持って、関わらなければできないことです。

実践できなくても学べるところを学ぶ

 今回は「ほったらかし」育児のメリット・デメリットと、似ている言葉として「放任」とのニュアンスの違いを解説しました。

 育児には色んなメゾットや理論が存在していて、誰にでも当てはまるようなものは一つとしてありません。

 子ども達に同じ人間が一人としていないように、ママパパにも同じ人間はいなくて、同じ家庭環境、成育歴を持つ人は一人もいないのですから、それぞれの家庭や人物によって相性があるのは自然なことです。 

 なので、自分には合わないと思っても悲観する必要性は全くなくて、もしそうした情報から学べることがあれば学んでいければ良いんじゃないかなと思っています。

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