はい、みなさんこんにちは!男性保育士のRyU先生です。
12歳以下の子どもへのコロナワクチンの任意摂取が始まるようですね。
ようやくと思う反面、小さい子のワクチンの副作用についてはまだ十分な情報が出ていないような気もするので、すごく難しい選択になるだろうなと思っています。
話題に出しておいてあれなんですが、ワクチン打った方が良いとも、打たない方が良いとも言うことは出来ませんので、
専門家の意見を聞きながら家庭の事情や、お子さんがどれだけ外に出るのか、どんな人と会うことが多いのか、そんなところも加味しながら各家庭での判断が重要なのかなと思います。
今日は、昨日までと同じ[子育てと心]をテーマにしましたが、「心のしなやかさ」から離れて、
子どもがメンタル不調をきたしたり、強いストレスを感じている時に見られやすい兆候を具体的に紹介していきます。
その後で、ストレスによるメンタル不調の時の対処法を解説します。
では、さっそくいってみましょー!
子どものメンタル不調にも注意する
子ども達が熱を出したり、激しい腹痛になったり、体調を崩す前って、なんとなく兆候が分かったりするものですよね。
走ったり、遊んだりといった「活動量」が減ったり、呼吸が浅くなったり、
元気がなくなってしまう子もいれば、熱があるとすごく活発(ハイになる)になってしまう子もいたりします。
普段よりもすごく甘えることもあると思いますし、機嫌が悪くなったり、叩いたり噛んだりが見られることもあります。
子ども達に共通する兆候もあれば、個人個人で正反対な反応があったり、その子だけの兆候を掴んでいるママパパもいるかと思います。
では、ストレスがすごくかかってしんどい時の兆候は掴めていますか?
不調の兆候を掴むってどういうこと?
子ども達も大人と同じように、生活の中でくさんのストレスにさらされています。
詳しくは昨日までの「子育て小話」を確認してもらえればと思うのですが、子どものメンタルケアはとても重要なことです。
メンタルケアの鉄則は、『予防』と『早期発見・早期ケア』です。体調不良と一緒ですね。
予防についてはメンタルケアの記事で扱いましたが、では早期発見をしてケアを始めるためにはどうしたら良いのでしょうか?
それには、子ども達が発している兆候を掴むことが大切です。
ストレスというのは「刺激」です。身体は刺激を受けると様々な「反応」を示すように出来ています。
血圧が上昇したり、体温が変化したりする「身体的な反応」もあれば、気分が落ち込んだり、逆にすごくハイになったりする「気分の反応」もあります。
そして、それらの反応は特定の「行動」へと繋がっています。
兆候というのは、基本的にはこれら3つから成るものが多いです。
では、具体的にどんな兆候があるのかを見ていきましょう。
子どもが示す不調時の兆候
子どもの示す兆候がなかなか気づいてあげられない人もいるかと思います。
それは、その人が特別に鈍感なわけでも、我が子への関心が低いわけでもありません。
ただ、「兆候」だと思える、具体的な反応や行動を知らないからだったりするわけです。
なので、そうした具体的な反応や行動を知ることで、子どもの示す兆候に気づきやすくなるはずです。
ここでは、先程あげた
- 身体的な反応
- 気分の反応
- 行動
この3つに分けて、具体例を紹介していきます。
1.身体的な反応の具体例
- 心拍数の上昇
- 血圧の変動
- 顔が赤くなる、青白くなる
- 呼吸が浅く早くなる
- 腹痛や嘔吐
- 身体が強ばる
など。
2.気分の反応の具体例
- 機嫌が悪くなる
- 感情の起伏が激しくなる
- 落ち込む、不自然に元気になる
- 幼児退行や赤ちゃん返りが見られる
- 意欲の低下
- 注意力が散漫になったり衝動的になる
など。
3.行動の変化の具体例
- 甘噛みや叩いたりが見られる
- 自慰行為
- 活動量の増加、減少
- 笑顔が見られない
- 誰かの作ったものを壊す
- 物を投げる
- 軽微な自傷行為※
など。
※頭を叩く、壁や床に頭を打ち付ける、髪の毛を抜く、自分の身体を噛むなど、
怪我に繋がることもないとは言い切れませんが、ほとんどは自傷的な行為による刺激を得るためにしていて、怪我(身体を傷つけたくて)をしたくてしているわけではありません。
まずは、ここで例としてあげた兆候を少しずつ、意識して見れるようになりましょう。
初めの内は、こうした兆候がでていても見逃してしまったりするかもしれませんが、
体調が悪化して回復した後で「そういえば、こんな兆候があったな!」と振り返ることができるようになると思います。
意識して見ること、後で振り返ること(専門的にはフィードバックと呼んだりします)を経験していくと、次第に自然と兆候を掴むことができるようになっていくものです。
子どもの示す兆候を見つける極意!
子ども達が、体調不良やメンタル不調になる前の兆候を掴むのは、なかなか難しいです。
それに、やはり意識していても見逃すこともありますし、たまたま普段の様な兆候が見られないことだってままあります。
なので、絶対に兆候を掴める方法はないのですが、これを意識するかしないかで兆候を格段に発見しやすくなる『極意』はあります。
今日は特別にそれをお伝えしましょう。
子どもの示す兆候を掴む為の極意、それは
普段から 子どもの様子をよく見ていくこと。
これです!
普段の様子をよく知っていれば知っているほどに、様々な「兆候」は普段の様子にはない違和感として感じられるようになっていきます。
保育現場でも、子どもの調子に敏感な先生とそうでない先生もいたりして、その差は「普段の様子」にどれだけ意識が向いているのかの差ではないかなと考えています。
特に自分のクラスの子ども達なら、敏感に察知できるという先生も多いです。
もし、具体例を知っても、なかなか子どもの兆候を掴んであげることができない。と思っている方は、調子の良い「普段の様子」にこそ意識して身を向けてみてください。
「機嫌が良いと鼻歌うたいながら遊んでるんだなー」とか、「この子、散歩中にこんなに飛び跳ねてたんだな」とか、「調子が良いと同じ玩具でずーっと遊べてるなぁ」とか、
色んな発見があるはずです。
そうして、日々少しずつ「普段の様子」を把握出来てくると、普段ならしないことがクッキリと見えるようになっていきますよ。
不調の兆候が見られた時の対処法
では、最後に、不調の兆候が見られた時の対処法に触れて終わろうと思います。
この対策が必ず効果があるということでもありませんので、あくまで対処法の一例と思ってくださいね。
1.身体的な反応への対処はかかりつけ医に相談が基本
まず、『1.身体的な反応』が見られる場合には、子どもが辛そうであれば、見られた兆候それぞれに対処療法をします。
基本的には、すごく辛そうならかかりつけ医に相談する。これ一択です。
もしそこまで辛くなさそうであれば、熱っぽいならお風呂はやめてシャワーだけにするとか、腹痛があるのなら消化に良い物を食べさせるとか、
見られた「身体的な反応」としての兆候を悪化させないように対処しましょう。
2.気分の反応への対処はスキンシップが効果あり
気分的な兆候が見られた時には、スキンシップがすごく効果があります。
気分が落ち込んでいる時も、不自然に元気になっている時も、身近な大人との触れ合いは気分をニュートラルにする効果があります。
つまり、気分が落ちこんでいる時には少し気分を良くしたり、気分が不自然に高まっている時には少し落ち着けたり、高すぎず低すぎずの「ちょうど良い状態 」になりやすいのです。
また、スキンシップによって分泌されるオキシトシンという「幸せホルモン」は、気分の反応全般に良い効果があります。
体調が良くない時にももちろんスキンシップは効果がありますが、兆候をつかんだ時や、普段からの予防としても、子どもの心を整えることができます。
普段から、一日の中で数分でも良いので、お子さんとスキンシップを取る時間を作ることができると良いと思います。
3.特定の行動への対処は安全面を最優先にする
甘噛みや叩く、自傷的な行為など怪我や事故に繋がる危険があるものに関しては安全面が最優先となります。
周りの人やお友だちに対して甘噛みや叩くなどの行動が見られるのなら、
そうした行動が見られたら止めなければいけませんし、
あまりにも突発的だったり、小さい子がいるなどの理由ですぐに止めることが難しいのであれば、お友だちと少し距離を置いたところで遊べるようにすることも大切です。
自傷的な行為や、自慰行為などはその行為自体を無理矢理止めたり、叱りつけたりすると悪化する可能性があります。
長い期間見られるようなら、やはりかかりつけ医に相談するのが大事です。
そこまでではないのであれば、間接的な対処をしていきます。いわゆる「原因療法」のようなことです。
自傷的な行為が見られる時にはクッションなどで怪我を防いだりしつつ、そうした行為が見られない時にストレスを溜めないようににしていきます。
その行為自体を直接止めるのではなく、そうした行為へと繋がっていく普段からのストレスや葛藤を和らげてあげることで、間接的にそうした行為を止めたり、頻度を少なくします。
普段の様子を知って不調の兆候を掴んで対処する
子ども達が、ストレスを受けたり、体調を崩したりする時には、その直前に様々な兆候を示すことがあります。
兆候は、発熱や心拍数の上昇のような「身体の反応」や、気分が落ち込んだり、逆にハイになってしまう「気分の反応」、
そして自傷的な行為や、周りの大人やお友だちに甘噛みをしたり、叩いたりなど「行動」として見られることがあります。
それぞれの具体的な兆候について、また見直してもらいながら、子ども達の兆候を少しずつ自分でフィードバックもしながら、掴めるようになっていってくださいね。
兆候を敏感に察知するには、普段からの子どもの様子をきちんと把握しておく必要があります。
普段とは違うと感じることが、異変を見つけることであり、兆候をつぶさに察知して対処へと繋げていくことになるのです。
子育て全般に言えますが、本当に困った時にはかかりつけ医などの専門家を必ず頼りましょう。
1人で抱えきれない時に、躊躇せず助けを求めることも、大切な育児の技術ですよ!
では、明日またお会いしましょう。
今日も元気にいってらっしゃーい!
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